斎藤孝さんによるある本の書評:好きなことを仕事にした男の本から学ぶ
明治大学教授の斎藤孝さんが、ある本の書評で、とても面白い書評を書かれていたので紹介します。
(内容や順序は多少私が改変してあります)
「信なくば立たず」
という孔子の言をあげて、
ある学問の創始者の生き方を表現しています。
彼(創始者)が、あるモノにあこがれを持ち、あこがれを持ったモノを一目見るために、困難な問題にも立ち向かい、結果としてそれを目の当たりにすることができ、あこがれていたものを見ることによって出会いが生まれ、それによって興奮し、興奮した結果、(そのモノの美に魂を奪われて研究の道に入り)、ハイテンションになり、ハイテンションな横断力により猛烈なスピードで大量の資料を調べ尽くす、(これは、と思ったものにとことん食らいつくスッポン力)、そして、彼(創始者)は、学歴がないため学者たちから差別されたが、受難を情熱に変えるパッション力で乗り越えた…
「学歴が無くても、職人としての仕事は残る」と覚悟を決め、彼が研究対象としていたモノを作った無名の職人たちが、あこがれの先行者として、彼に使命感(ミッション)を与えてくれた。
つまり、
「あこがれ→出会い→興奮→探求→表現」
が彼(創始者)流の仕事の見つけ方だったわけです。
また、斎藤氏は、「幸福な人生とは?」
という問いに対して、
「答えは多様だが、仕事に没入できた人生は幸福だと言える」
という私論を交え、
好きなことを仕事にしたい、という純粋(時に安易)な思いが世に広まり、若者たちをむしろ仕事から遠ざけているという皮肉が生まれているが、(この本を読むと、)「好きなことを仕事にし、一流になるためには、執念とも言える職人魂が必要だと思い知らされた」と語っています。
斎藤氏は、このある学問の創始者の生き方を通して、
一読後、思わず、
「ミッション!パッション!ハイテンション!!」
と力が入ったそうです。
様々な、過去の日本文学の良さをあらためて現代によみがえらせたり、日本語の意義・活用法に関する本を多数執筆されている、斎藤氏らしい、ある分野で活躍した偉人の生き方から、現代でも使える有用な教訓を得るという意味で、うまく端的にまとまった、名言であるなぁと思いました。
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