書籍・雑誌

2009年2月 1日 (日)

斎藤孝さんによるある本の書評:好きなことを仕事にした男の本から学ぶ

明治大学教授の斎藤孝さんが、ある本の書評で、とても面白い書評を書かれていたので紹介します。
(内容や順序は多少私が改変してあります)

「信なくば立たず」

という孔子の言をあげて、
ある学問の創始者の生き方を表現しています。

彼(創始者)が、あるモノにあこがれを持ち、あこがれを持ったモノを一目見るために、困難な問題にも立ち向かい、結果としてそれを目の当たりにすることができ、あこがれていたものを見ることによって出会いが生まれ、それによって興奮し、興奮した結果、(そのモノの美に魂を奪われて研究の道に入り)、ハイテンションになり、ハイテンションな横断力により猛烈なスピードで大量の資料を調べ尽くす、(これは、と思ったものにとことん食らいつくスッポン力)、そして、彼(創始者)は、学歴がないため学者たちから差別されたが、受難を情熱に変えるパッション力で乗り越えた…

「学歴が無くても、職人としての仕事は残る」と覚悟を決め、彼が研究対象としていたモノを作った無名の職人たちが、あこがれの先行者として、彼に使命感(ミッション)を与えてくれた。

つまり、
「あこがれ→出会い→興奮→探求→表現」

が彼(創始者)流の仕事の見つけ方だったわけです。

また、斎藤氏は、「幸福な人生とは?」
という問いに対して、
「答えは多様だが、仕事に没入できた人生は幸福だと言える」
という私論を交え、

好きなことを仕事にしたい、という純粋(時に安易)な思いが世に広まり、若者たちをむしろ仕事から遠ざけているという皮肉が生まれているが、(この本を読むと、)「好きなことを仕事にし、一流になるためには、執念とも言える職人魂が必要だと思い知らされた」と語っています。

斎藤氏は、このある学問の創始者の生き方を通して、

一読後、思わず、
「ミッション!パッション!ハイテンション!!」

と力が入ったそうです。

様々な、過去の日本文学の良さをあらためて現代によみがえらせたり、日本語の意義・活用法に関する本を多数執筆されている、斎藤氏らしい、ある分野で活躍した偉人の生き方から、現代でも使える有用な教訓を得るという意味で、うまく端的にまとまった、名言であるなぁと思いました。

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2008年11月19日 (水)

おすすめ「16の性格から天職がわかる」:「あなたの天職がわかる」簡単かつ実用的な性格テスト

今日のおすすめの本は、

全然立ち読みできます。

あなたの天職がわかる16の性格

ポール・D・ティーガーら著
栗木さつき訳
主婦の友社

です。

この本は、最近出版された本で、立ち読みしたのですが、なかなか面白かったです。

性格テストの

「どちらが自分にあてはまるか?」

という二択を選択していって、最終的に、16に分類分けされたカテゴリーのいずれかにその人が入るわけです。

その結果が、その人の性格傾向であり、それを象徴するキーワードが書かれています。

また、その人の性格傾向にあった「天職」もいくつか列記されています。

私も、性格テストをやってみたのですが、結果、自分にピッタリあてはまるキーワードが表示されており、また性格傾向の特徴の記載も的を得ており、思わず、

「これはすごい!」

と思いました。

この本の著者は、アメリカの企業採用側の性格タイプテストを、多数作ったアメリカ人らしいです。

私は「創作者」、いわゆるクリエイティブの仕事が向いている、という結論でした。

アドバイスとしては、

「飽きやすい性格なので、物事の優先順位をはっきりさせ、目標に集中力して取り組み、

決めたことには最後まで取り組もう」

という、

「まさに私にズバリ当たってる!」と思わせるアドバイスが書かれてました。

まぁ、買うのはもったいないと思うので、今なら大きな書店に行けば置いてあるので、一度自分の適性を知るために立ち読みしてみてはどうでしょうか?

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2008年11月12日 (水)

おすすめ実践で使える心理学:週刊ダイヤモンド「使える心理学」~今すぐ使えるノウハウが満載!

週刊ダイヤモンド
2008/11/8発行
特大号
690円
の特集
「使える心理学
人間関係・ビジネス・資産防衛に
『経済+心理学』が効果てきめん」

がすごい充実した内容でした!!

社会で使える心理学を駆使した内容でオススメです。
この値段なら買っても損はないかも。

ブックサマリー、大まかな各章の要約から入ると、

ビジネスブレイクスルー大学院大学学長、大前研一のコメントは心理学というより経験知であるが、「ポジティブ思考が大事」ということ。

第一章、人間関係編

については、心理学の当たり障りのない基礎中の基礎からの引用としとしか思えない内容が散見され、一部学説に関して、「本当にこれでいいのかなぁ」と思わされるような記述(いろいろな見方があり、見解が一致してない)があって、本当に当たり障りのない内容。

第二章、性格診断編
ビッグファイブ理論といい、性格の基本は五次元で決まるという内容を、有名な
「心理テストはウソでした」(この本は心理学の専門書なみの難解な本なので、統計学が得意でない人にはおすすめできません、参考までにリンク貼ってみました。)

「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た Book 「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た

著者:村上 宣寛
販売元:日経BP社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

心理テストはウソでした (講談社+アルファ文庫 F 49-1) Book 心理テストはウソでした (講談社+アルファ文庫 F 49-1)

著者:村上 宣寛
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

の著者で、性格心理学の分野では新進気鋭な教授が作成した性格診断テストが記載のうえ、自分で自分の性格を診断できるようになっています。

これは使える!

ちなみにビッグファイブという、性格の五次元とは、
「外向性」
「協調性」
「良識性」
「情緒安定性」
「知的好奇心」の五つ。

やってみることにより、自分の性格の改善点を発見できます。

つづいて、血液型本が大ブームになったけど、
「血液型診断は大ウソ、当たることはない」
という、一般的に心理学をかじった人ならみんな知ってる周知の事実に対して、心理統計学的に誤りの根拠が述べられ、

「B型自分の説明書」シリーズ(←この本はあまりオススメできないので、誤って購入しないように、リンクを貼っていません)

などの血液型本に、警鐘を鳴らしてます。

第三章、ビジネス・営業編

「ビジネス系の小説を書かせたら日本一うまいんじゃないか?」
とオレ的に絶賛の、神田昌典氏が、オススメの最低限押さえるべき心理学、心理操作の使い方について語ってて、彼の小説

「成功者の告白」

成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫) Book 成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫)

著者:神田 昌典
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

にもあるような、ビジネスにおける将来の展開を予期、というか完全に想定してる内容の小説独自の説得性のある語り口調は絶賛。

特にP61にある、桃太郎を例えとした、起業や新たなプロジェクトを立ち上げるときのメンバーの性格・役割の見極め方は、もう絶賛の
一言(ちなみに、この桃太郎を例にした、ビジネスを成功させるための性格・役割のたとえは、上記の「成功者の告白」313ページにも出てくる)。神田昌典氏らしい、ビジネスにおける将来の展開を知り尽くしてる人しか書けない内容でした。

ちなみに神田昌典氏は、世間にインパクトを与える本を出しまくってる、あの勝間和代氏とともに、
「10年後
あなたの本棚残る
ビジネス書100」
ダイヤモンド社

10年後あなたの本棚に残るビジネス書100 Book 10年後あなたの本棚に残るビジネス書100

著者:神田 昌典,勝間 和代
販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

というタイトルで、本を先日出しました。

これはタイトルどおり、必読な本でしょう!

アマゾンでも、一時期トップ圏内にランクしていました。

勝間和代さんの本は、革新的な、今まで誰も書かなかったような本であり、とても活発に意見を発しているのですが、(特に実践系の本は)内容的に
「現実的には、ちょっと実行は難しいんじゃないかなぁ」
というものが多いような気がします。

「効率が10倍アップする新・知的生産術ー自分をグーグル化する方法」

などは、実践するには、ちょっと一般の人には難しい内容ですが、新しい勉強法(要は知的生産術)に関して、新鮮な示唆を与えてくれると思います。
また、「こんな方法があったんだ!」と新しい発見があると思います。

効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法 Book 効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法

著者:勝間 和代
販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

神田昌典氏の本は、勝間和代氏ほど革命的な本はないですが、的を得た内容で、数いる経営コンサルタントの中でも、
「彼はビジネス系の小説書かせたら随一じゃないか」と思わされます。

是非ともオススメしたいです。

脱線しましたが、第三章はあとは百貨店など販売店における商品の配列のコツなど、販売してる方はご存知のテクニックが記載されているくらい。
続いて、アメリカ大統領選におけるオバマ氏の色彩戦略など。

色彩のパワーはブッシュ氏がネクタイやカーテンの色(赤と青の使い分け)で演出したように、こんなところでも使われてるよ、という内容。まぁ参考まで。

続いて、
「ビジネスで使える心理法則」
これはビジネスマンには使える!

といっても、社会心理学における、「説得」の基礎中の基礎の内容。知ってる人も多いと思われるが、知っていると知らないとでは全然違うでしょう。

第四章
投資・行動選択編

これが今回の本誌で一番アツかった内容!
「行動経済学」は、経済学に心理学の知見と手法を導入し、経済活動において、人間がなぜ、どのように行動するかを研究する学問。
その中でも、株式市場など金融の領域を対象にしたものを、特に「行動ファイナンス」といって今最も注目を浴びている学問分野の一
つらしい。

心理学が経済が応用できるなんてビックリですよね。

この本で私も初めて、「このような学問があったんだ」と知って、新鮮で面白すぎて感激しましたが、
このコーナーの経済学の理論を駆使した解説には、思わずなるほどと、深く納得させられるものがありましたよ。
P88上のグラフ、たったひとつが如実に人間の行動傾向を語ってるんだよね。

・人は同じ額でも利益よりも損失に敏感

つまり、

・人間には、利益はなるべく早く確実なものとしたがる一方で、損失は先送りにしたがる傾向がある

・利益が出ている場面ではリスクを回避して現時点での利益を維持しようという心理が働くのに対し、損失が出ている場面では逆に、
株価がさらに下がるリスクを冒して、損失を取り返そうという心理になる。

こういうグラフに表された結果が、人間の行動傾向を表していて、その概念が基本になって、P89からの問題編をこなすと、ガリレオ
風には
「実におもしろい(福山雅治)」て感じでした!
ちょっとオレは新しい発見に、新鮮さ、かつ学問の奥深さを感じました。

問題編について、詳しくは、
角田康夫著
「行動ファイナンスⅡー例題と用語集で読み解く非合理の謎」(金融財政事情研究会)
を参考にしたらいいみたいです(これは私は読んでないのでオススメしてません、参考まで)。

行動ファイナンス〈2〉例題と用語集で読み解く非合理の謎 Book 行動ファイナンス〈2〉例題と用語集で読み解く非合理の謎

著者:角田 康夫
販売元:金融財政事情研究会
Amazon.co.jpで詳細を確認する

以上、長々と、オレの独断と偏見でブログを書き込んできましたが、
心理学をかじった私としては、この本は690円なら、買いじゃないかなと思い、ブックサマリー作りました。

良かったら読んでみてください。

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